回覧板は地域の大切な情報共有ツールとなっていますが、皆さんの地域の回覧板はどのような配り方がされていますか?
私の住む地区は30軒ほどなので、回覧板を2つにして15軒ずつで回したりしています。
その際、毎回、直接手渡しするか、それともポストに入れるか、ふと悩んでしまいます。私は通常はポストに入れていますが、急ぎの内容が書かれてある時は直接手渡しをしています。
たまに直接手渡しすることに抵抗を感じる人も見受けられますね。このような小さな違いが近隣トラブルの原因にならないように気をつけなければなりません。
ここでは、回覧板の取り扱いについての様々な意見を集めてみました。
長い付き合いになるでしょうから、最低限のマナーを守り、回覧板での近隣トラブルは避けていきたいですよね。
回覧板、直接手渡し?それともポストで大丈夫?
回覧板をどう配るかは、それぞれの考え方があります。
みなさんがどう考えているのかを知ることは、お互いの理解を深める上で重要です。以下では、直接手渡し派とポスト派の両方の意見をご紹介します。
直接手渡し派の意見
- 回覧板がポストや外に置かれたりすると、不在であることが分かってしまう。
- 雨に濡れて、掲示板が濡れてしまう。
- 手渡すことにより近所とのつながりができる。
- 個人情報が書かれていた場合、ポストや軒下に置かれると困る。
- 急ぎの回覧板の時は手渡しの方が気付くのが早い。
手渡しを好む人の中には、どちらかといえばご近所付き合いを大切にされる高齢者が多いようです。しかし、確かに回覧板に家の場所などの個人情報が含まれる場合、外に放置するのはリスクがあります。
隣家に回覧板を放置した場合、隣家の方が受け取っていなければ、置いた人の責任となります。
回覧板がポストに入らず、そこ以外におく場合は、どこにおくのが良いのか慎重に考えることも大切です。
最近では、Amazonの置き配のように留守中に荷物が届くことも増えてきましたが、回覧板も同様に、受け取り側が対策を考える必要もあります。
ポスト派の意見
- 回覧板のためだけにわざわざチャイムを鳴らすのは面倒。
- チャイムを鳴らして手渡しするのは時間がかかる。
- 夜中や朝方しか家にいないので直接手渡しできる時間帯に家にいない。
- コミニュケーションを取りたくない。
- 家ではパジャマに着替えているので回覧板くらいで外に出たくない
特に若い世代はご近所とのコミュニケーションを避ける傾向があるのでポスト派が多いようです。そのため、自治会への加入も任意の方が多いです。
ゴミ集積所の利用などで渋々加入するケースもありますが、そういった人々は回覧板をチャイムで渡されることを望んでいないようです。
多くの人が、回覧板のためだけに隣人と顔を合わせることを避けたいと思っています。
ポスト投函派・直接手渡し派の両者の意見を踏まえて
以前は回覧板の手渡しが一般的でしたが、現代ではその必要性が見直されています。
若い世代にとっては、直接手渡しをすることを余計な手間と感じる人も多いでしょう。しかし、高齢化社会では地域の支援が必要な高齢者も増えています。高齢者が多い地域では、手渡しによって相手の様子を見ることができるため、そうした地域では手渡しが重要になります。
若い世代が多い地域と高齢者が多い地域では、回覧板のあり方に違いが見られます。地域や住民のニーズに応じて、回覧板の配り方を変えていくことが大切です。
私は初めて回覧板を持っていく時に、隣のご自宅に0歳の赤ちゃんがいたのでお昼寝中にチャイムを鳴らされるのは嫌だろうなと思い、あらかじめ、回覧板は手渡しでなくポストに入れますねと伝えておきました。
お互いの考えもあるでしょうから、どちらがいいか初めに確認しあう方が良いでしょう。
回覧板の由来って?なんで回覧板はあるの?
そもそも回覧板はいつから使われるようになり、どのような目的で始まったのでしょうか?
時代と共に、回覧板の使い方や意味合いは変わってきています。回覧板の歴史とその変化について、一緒に考えてみましょう。
回覧板が誕生した背景
1939年、東京市が隣組の整備を推進する中で、10万枚の回覧板を配布し始めたことが、その普及のきっかけとなりました。
1940年頃には全国に広がり、戦時下では国民の団結を促し、情報の共有、配給や空襲への対応に役立てられました。現代では、地域のお知らせやイベントの情報共有のため、地域コミュニティのつながりを深めるツールとして活用されています。
戦時中は生活に直結する重要な情報の共有が求められましたが、現在はそのような緊急性は薄れています。
回覧板に掲載される情報の種類
戦時中の回覧板には、避難場所の案内や配給の日程、竹やり訓練のスケジュールなど、生活に密接に関わる情報が掲載されていました。
現在では、自治会の総会やゴミ収集日、防災や防犯に関する情報、市からの健康診断や予防接種のお知らせが主な内容となっています。地域のイベントの告知や参加者募集も行われることがあります。しかし、これらの情報は、地域の情報誌などでも容易に得られることが多くなっています。
回覧板の現代における必要性
インターネットの普及により、回覧板の必要性については賛否両論があります。
特に若い世代では、回覧板への反対意見が多く見受けられます。ここでは、その必要性を支持する声と、不要とする声の両方を紹介します。
回覧板を必要とする声
- 『高齢者の安否確認の役割を果たしている』
- 『地域のイベントの案内や出欠確認で必要』
- 『校区祭のチケット配布、署名活動、葬儀のお知らせには必要』
など、回覧板がなければ困るケースもあります。
また、防犯や安全の観点からも、特に高齢者を守る意味で、回覧板の継続が求められています。
回覧板を不要とする意見
- 『ゴミ出しの日程やイベントの情報はインターネットで簡単に確認できる』
- 『衛生面を考えたらやめたい』
特に若い世代は、必要な情報をオンラインで手軽に得られるため、紙の回覧板は時代遅れと感じています。そして、回覧板が回ってくるのが遅く、情報の遅れも問題視されており、イベント終了後に情報が回覧板で届くこともあります。
デジタル時代の回覧板:メリット・デメリットと課題
デジタル時代への進化と共に、伝統的な回覧板も、変化している地域もあります。
素早い情報共有と衛生面の改善を目指し、地域コミュニケーションツールとしての役割を担うデジタル回覧板に注目が集まっています。
デジタル回覧板とは何か?
デジタル回覧板は、インターネットを通じて情報を配信し、地域コミュニティのメンバーが一斉にアクセスできる仕組みです。
自治会では、専用アプリケーションや既存のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を利用した二つの方法が一般的です。
SNSを利用する方法は高齢者には使いづらい側面がありますが、一度ダウンロードして設定してしまえば、専用アプリは使いやすく、情報へのアクセスが容易です。
よく、LINEで地域のグループを作っていると言うのも聞きますが、それもデジタル回覧板として利用されています。
デジタル回覧板のメリット
・紙媒体の配布が不要になり手間が削減できる
・非接触で衛生的に感じる
・情報の即時性が向上する
・個人情報の漏洩リスクが低減する
・若年層にとって親しみやすい
・過去の回覧物を画像で確認できる
デジタル回覧板のデメリット
・導入にかかる費用
・電子機器の操作スキルによる利用の難易度
・高齢者の利用が難しい場合がある
・地域の人々とのつながりが薄れる恐れ
・アプリを利用する場合、確認しない人が増える可能性がある
回覧板の扱いに対する意見の分かれ目
ポスト投函派
ドアチャイムでの配達が煩わしいと感じる人もいる
近隣との密接な付き合いを避ける若い世代が多い
ゴミ問題などで回覧板に参加するのが仕方ないという人も
手渡し派
不在が分かることにセキュリティ上の懸念がある
天候により回覧板が汚れるリスク
高齢者が多い地域では、手渡しによる見守りが効果的
地域や住民のニーズに応じた柔軟な対応が求められます。
回覧板はポスト投函で大丈夫か?手渡しが必要か?のまとめ
回覧板に関する意見はさまざまですが、私個人としては時代に合わせてポスト投函することは良いと考えています。インターネット上の意見も、ポスト投函の方が支持されている傾向があります。
回覧板のような伝統的な習慣は、時代に合わせた必要性の見直しが重要です。共働き世代も増えてきて、回覧板を手間と考える人たちが増えてきたのも理由の一つでしょう。
しかしながら、高齢者が多い地域であれば、直接手渡ししていと思っている人がいることも事実。地域の実情によって臨機応変に合わせて変化させてみることをお勧めします。